不動産という大きなお買いもの、あるいは大切な資産のご売却は、多くの方にとって一生に何度もない重要なライフイベントです。期待に胸を膨らませる一方で、「何から始めれば良いのだろう?」「手続きが難しそう…」「自分にとって最適な選択ができるか不安…」といった様々な疑問や不安を感じるのも当然のことです。

インターネットには多くの情報があふれていますが、専門用語が多くて分かりにくかったり、情報が断片的で全体像が見えにくかったりすることもあるでしょう。

こちらの記事では、「これから不動産取引を始めたいけれど、何からどうすれば良いか分からない」という初心者の方のために、不動産購入・売却の基本的な流れ、知っておくべき費用や税金、そして取引を安全に進めるためのポイントを、分かりやすくシリーズ化して解説しています。

不動産取引に関する基礎知識を体系的に学び、漠然とした不安を解消し、自信を持って次の具体的なステップへ進むための確かな土台を築くことができるはずです。

私たちデュアルライフは、お客様一人ひとりのご状況やご希望に真摯に寄り添い、最適なアドバイスときめ細やかなサポートを提供することをお約束いたします。

基礎知識を習得された後、「もっと詳しく知りたい」「自分の場合はどうなるの?」「具体的な物件について相談したい」といったご要望があれば、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

この記事があなたの不動産取引を成功に導くための羅針盤となることを願っております。

さあ、一緒に不動産取引の第一歩を踏み出しましょう。

こちらの記事はシリーズものになります。

不動産取引は、人生の中でも特に金額が大きく、関わる人も多い取引です。まずは、不動産取引がどのようなステップで進んでいくのか、その全体像を把握することから始めましょう。

1-1. 不動産取引の種類

不動産取引には大きく分けて「売買取引」と「賃貸取引」がありますが、このガイドブックでは、不動産の所有権が移動する「売買取引」(購入・売却)に焦点を当てて解説します。

賃貸取引: 不動産を一定期間貸し借りする取引です。アパートやマンションを借りたり、貸したりする場合などです。

売買取引: 土地や建物といった不動産の所有権を、売主様から買主様へ移転する取引です。マイホームの購入・売却、投資用不動産の購入・売却などがこれにあたります。

1-2. 不動産売買の基本的なステップ(全体像)

不動産売買取引は、購入する側(買主様)と売却する側(売主様)でそれぞれ異なる流れがありますが、お互いが同じ契約に向かって進んでいく、いわばコインの裏表のような関係です。ここでは、それぞれの基本的な流れを簡潔に示します。詳細は後続の章で詳しく解説します。

【不動産購入の基本的な流れ】

1
計画・準備

購入目的の明確化、資金計画(自己資金・住宅ローン)、希望条件の整理。

2
物件探し

インターネットや不動産会社を通じて、希望条件に合う物件を探す。

3
物件の検討・内見

気になる物件を絞り込み、実際に現地を見て物件の状態や周辺環境を確認する。

4
購入申し込み

購入したい物件が見つかったら、売主様に購入の意思表示をする。

5
資金計画(住宅ローン)

住宅ローンの事前審査・本申し込み。

6
不動産売買契約

売主様と買主様の間で、売買契約を締結する。

7
住宅ローン契約

金融機関と住宅ローンの契約を締結する。

8
残代金決済・物件引渡

売買代金の残金を支払い、所有権移転登記を行い、物件の鍵を受け取る。

【不動産売却の基本的な流れ】

1
売却の相談・査定

不動産会社に売却の相談をし、所有する不動産の市場価値を査定してもらう。

2
不動産会社との契約(媒介契約)

売却活動を依頼する不動産会社と媒介契約を締結する。

3
売却活動

不動産会社が様々な方法で買主様を探す。

4
買主様との交渉

購入希望者からの申し込みに対し、価格や引渡し条件などを交渉する。

5
不動産売買契約

住宅ローンの事前審査・本申し込み。

6
引渡し準備

引越しや住宅ローンの完済など、引渡しに向けた準備を行う。

7
残代金決済・物件引渡し

買主様から売買代金の残金を受け取り、所有権移転登記を行い、物件を買主様へ引き渡す。

1-3. 取引に関わる主な登場人物

不動産取引は、あなたと相手方(買主様または売主様)だけでなく、様々な専門家が関わって安全に進められます。

  • 買主様: 不動産を購入する方。
  • 売主様: 不動産を売却する方。
  • 不動産仲介会社: 買主様と売主様の間に入り、物件の紹介、条件交渉、契約手続きのサポート、情報提供などを行う専門業者。私たち[貴社名]のような会社です。取引全体をナビゲートするあなたの最も身近なパートナーとなります。
  • 金融機関: 住宅ローンなどの融資を行う銀行、信用金庫、信用組合など。
  • 司法書士: 不動産の所有権移転登記や抵当権設定登記など、法的な登記手続きを専門に行う国家資格者。
  • 土地家屋調査士: 土地の測量や境界確認、建物の表示登記などを行う国家資格者。
  • 建築士: 建物の設計や建築に関する専門家。中古物件のインスペクション(建物検査)を行うこともあります。
  • 税理士: 不動産に関わる税金(取得税、譲渡所得税、相続税など)に関する相談や税務申告を行う専門家。

これらの専門家がそれぞれの役割を果たすことで、複雑な不動産取引が安全かつスムーズに進行します。